2012年02月03日 金曜日
朝一番フランスにも寒波到来、エネルギー消費が大幅増
東欧諸国を襲った寒波が2日前からフランスにも到来した。シベリア寒気団が欧州大陸まで張り出した影響で、平年を7度下回る記録的な低温が続いており、ほぼ仏全国が1日を通じて氷点下で推移している。寒波は来週にかけて続く見込みで、既に各方面に影響が出始めている。2日の時点では東半分を中心として41県で注意報が発令され、これに則して主要都市ではホームレス収容の特別施設が開設された。パリ首都圏では3872人分の収容施設を追加で増やして対応している。暖房需要でエネルギー消費も大幅に増加しており、国内のガス需要は1日の時点で3158GWhと、過去最高記録を更新した。備蓄分を取り崩して対応がなされているという。電力需要も増加、週末を経て産業界の消費が重なる月曜日(6日)には、ピーク時で9万8700MWの需要が見込まれ、2010年12月15日の最高記録が更新されると予想されている。送電網の整備が不十分なブルターニュ地方及び南東部では停電の恐れがあるため、個人消費者にピークカットを呼びかける「エコワット」制度を通じて、19時及び20時の節電の呼びかけが両地域でなされている。農業に与える影響も懸念されており、特に小麦の冬収穫分については、急激な気温の低下による打撃が懸念されている。
日刊メディアダイジェストリヨン市で自動車セルフレンタルサービス開始
リヨン市で1日、自動車セルフレンタルサービス「Car2go」の運用が始まった。同サービスは、レンタカー大手のヨーロッパカーと独自動車大手ダイムラーが展開、リヨン市は費用を負担していない。このサービスでは、ダイムラーのスマート(2シーター)を会員登録をしたユーザーに貸与。対象地区はリヨン市内で、市内の公営駐車場内に停車してあるスマートを、ユーザーは自由に使用し、同じく公営駐車場ならどこでも乗り捨てることができる。リヨン市は、公営駐車場の賃貸料として、1台につき月額70ユーロの収入を得る。サービス開始時には200台が投入されるが、運営側は毎月100人の新規加入を得て、3ヵ月後に300人の会員数達成を目指しており、順調に進めば追加で100台が投入される。また、将来的に、ヴィルールバンヌを含むリヨン周辺の市にもサービスを拡大する計画。運営側は、1台につき1日5時間の使用が確保できれば、3年後には投資を回収できると説明している。ダイムラーとヨーロッパカーは「Car2go」のサービスを世界の7都市で展開しているが、フランスではこれが初めて。
2012年02月02日 木曜日
朝一番国籍取得申請者に一般教養試験
日刊紙ルフィガロは1日付で、政府が7月1日付で、国籍取得申請に係り一般教養の試験を導入する予定だと報じた。小学校修了程度の歴史・文化・社会の知識があることを確かめる目的で、10問程度の三択式設問を出題するという。既に開始された試験導入での出題例を見ると、「凱旋門に関係がある人物は?ーナポレオン、ドゴール将軍、ユリウス・カエサル」、「モンサンミシェルがあるのはどこ?ーノルマンディ、セーヌ川、地中海」、「エディット・ピアフとは誰?ー歌手、自転車選手、鳥類研究家」(いずれも最初の選択肢が正解)などで、2000人対象の試験で正答率は70ないし80%に上った。政府は国籍取得を減らすことを狙っており、政府はその一環として新たな試験の導入を決めた。内務省発表によれば、2011年に国籍取得数は前年比で30%減少(婚姻による国籍取得を除く)している。政府は国籍取得の条件として、5年以上の正規滞在、数年間の無期雇用契約による就労、過去10年に及ぶ無犯罪証明などを要求、基準を厳格化してきた。また、語学力も条件に加えられ、中学卒業程度の仏語(口語)能力が要件となった。
日刊メディアダイジェストユーロ圏財政規律の新条約、仏の批准は微妙
ユーロ圏の債務危機対策の一環として、EUは1月30日の首脳会議で財政規律強化を定めた新条約について合意し、各加盟国が憲法ないしそれに準ずる基本法に「黄金律」を導入することが決まった。しかし、フランスでは4月から5月にかけて大統領選挙、6月に総選挙が予定されており、政権交代があった場合、左派政権が新条約を批准するかどうか、「黄金律」を遵守するかどうか、などについて疑問が生じている。次期大統領と目される社会党のオランド候補は2月1日のインタビューで、新条約は財政規律のみに主眼を置き、経済成長と雇用創出に配慮していないと改めて批判し、「現行の内容のままでは」批准できないとの立場を再確認した。新条約では構造的財政赤字をGDPの0.5%以内に制限することが義務付けられ、違反した国は制裁金を科されることになる。これについては、経済情勢をいっそう悪化させることになると、社会党だけでなく、ほかの左派系政党や極右政党も批判的見解を表明している。これに対して、ジュペ外相は、2月ないし3月にサルコジ大統領が調印すれば当然フランスは新条約を受け入れたことになる、と指摘し、政権交代後にフランスが条約を拒否するような展開になれば、フランスにとっても欧州にとっても大きな損害をもたらすと警告した。
2012年02月01日 水曜日
朝一番ダッソー、戦闘機ラファールをインド政府に納入へ
インド政府は1月31日、戦闘機調達入札で仏ダッソー・アビエーションを独占交渉先に選定したと発表した。ダッソー社の多目的戦闘機ラファールを126機調達、契約規模は推定で100億ユーロに上る。ダッソーは数ヵ月後の正式契約の締結を目指して交渉を開始する。この入札では、1年ほど前にラファールとユーロファイター(BAE、EADS、フィンメカニカ)が最終候補に選定されていた。報道によれば、ラファールの方が1機当たりの価格が500万ユーロ程度安く、これが決め手の一つになった。ラファールはこれまで輸出の実績がなく、仏政府は外交努力を通じて売り込みを強く後押ししていたが、ブラジル向け輸出など、これまでに期待されていた案件はいずれも実現していなかった。仏軍による調達計画を見直す可能性も浮上していただけに、大型契約を獲得するめどが立ったことは朗報となる。サルコジ大統領はこの発表を歓迎、契約には大規模な技術移転が伴うと確認した。報道によれば、18機が仏国内で製造された後、残りはインド国内での組み立てに切り替えられ、現地の部品調達も強化されるという。ダッソーはアラブ首長国連邦アブダビにもラファールの売り込みをかけており、今回の選定により、こちらの交渉にも弾みがつくことが期待されている。
日刊メディアダイジェスト仏農協、食品ブランド「ラベリ」を買収
フォアグラやスモークサーモンの仏ブランド「ラベリ(Labeyrie)」を所有する食品大手Alfesca社の46.3%株式を、株主であるバスク地方の農協「リュール・ベリ」が、投資ファンドLBOフランスと協力して買収した。アイスランドの株主から買収した。買収額は未公表。買収後で、バスク農協の出資率は49.9%から62.9%に上昇、過半数資本を確保する。LBOフランスは株式33.3%を保有する。残りの株式3.8%は経営陣が保有を続ける。Alfesca社は買収後にラベリ・ファイン・フーズに改名される。Alfesca社は、仏及び英国に15工場を展開、従業員は3000人(季節従業員を除外)を数える。年商は7億ユーロを超える。ラベリ以外には、デルピエール(スモークサーモンなど)、ブリニ(海産物アペリティフ)のブランドを展開、先頃他社から買収した冷凍菓子の事業もある。バスク農協は買収後に売上高が12億ユーロへ増える。
2012年01月31日 火曜日
朝一番政府、2012年の経済成長率予測を下方修正
フィヨン首相は30日、2012年の経済成長率予測を0.5%へ下方修正すると発表した。これまでの1%を半分に引き下げた。0.5%という数字は、先に社会党のオランド大統領候補が発表した選挙公約の中に盛り込んだ予測値と同じで、政府は対抗上、現実的な姿勢を示す必要もあり、下方修正に踏み切った。新たな予測値は2月8日に閣議決定される予定の補正予算法案に盛り込まれる。首相はこの機会に、経済成長率の下方修正でも、財政赤字削減目標の達成に支障はないと説明。追加の緊縮措置を導入する考えはないことを強調した。首相は具体的に、経済成長率の下方修正により、2012年には財政赤字が50億ユーロ分拡大する計算になるが、2011年の財政赤字が予定よりも低めに留まったことで、既に36億ユーロ分の余裕があると説明。これに加えて、2012年予算に折り込み済みの歳出削減枠を使って12億ユーロ分を確保、このほかに、8月に導入を予定する金融取引税の税収(5億ユーロ)や資産課税の強化(3億ユーロ)などの措置で補填可能であると説明した。
日刊メディアダイジェストラトリビューン紙、紙版の発行を打ち切り
パリ商事裁判所は30日、会社更生法の適用下にある経済紙ラトリビューンの売却先を決定した。地方紙グループFERとハイメディア(インターネット・サービス会社)による共同買収提案を採用した。ラトリビューンには、この他にLFPI社が買収提案を提出していた。FER・ハイメディアの買収提案は、 従業員165人のうち50人(うち31人がジャーナリスト)を維持するとの内容で、雇用数で勝っていた。買収提案によると、毎日の新聞発刊は打ち切られ、6時から23時までの時間帯に随時情報を更新するニュース専門サイトの事業に集約する。また、週刊紙の形でダイジェスト版の発行を予定する。週刊紙は4月6日から発行される見通しで、発行部数は10万部を目指す。ラトリビューン紙は1985年に創刊、優れた経済紙として一定の評価を得たが、赤字経営が続いており、現今の経済危機で経営環境は一段と悪化した。11月の発行部数は6万5290部。紙版の刊行は30日付で最後となり、今後はニュース専門サイトとして再生を図る。
2012年01月30日 月曜日
朝一番サルコジ大統領、雇用対策を発表
サルコジ大統領は29日夜、テレビインタビューに応じた機会に、雇用対策などについて発表した。大統領選挙直前まで改革を継続する姿勢をアピールした。自らの出馬については、正式に表明はしなかったが、国民の前から逃げたりしないなどと述べて、出馬の意欲を間接的に表明した。雇用対策の柱は、付加価値税(VAT)増税による社会保険料の引き下げで、大統領は具体的に、雇用主負担の社会保険料のうち、家族手当公庫向けの保険料(5.4ポイント分)を法定最低賃金(SMIC)の2.1倍までの従業員について廃止すると説明。その財源としてVATの標準税率を1.6ポイント引き上げ、21.2%にすると予告、また、不労所得に係るCSG(社会保障会計の財源となる目的税)税率を2ポイント引き上げると説明した。VAT増税については10月1日付で実施すると説明した。大統領はまた、雇用の確保又は拡大を目的に企業単位で労使合意を結ぶ場合に、法定労働時間の適用除外を認める方針を発表。これは事実上の週35時間労働制の廃止を意味する。大統領はこの見返りに、企業に対して若年者の見習い雇用の拡大を求める方針を確認、この件で法定義務を果たさない企業に対する罰則の強化などを予告した。大統領はこのほか、住宅建設促進をにらんで、3年期限で建ぺい率を3割増しとする方針を発表した。
日刊メディアダイジェストエアバスのエンダースCEO、親会社EADSのCEO就任へ
エアバスの親会社EADSグループは26日の取締役会で、5月末に退任を迎えるガロワCEOの後任として、エアバスのエンダースCEOの就任を承認した。エンダース氏の後任には、エアバスのナンバー2であるブルジエCOOが就任する。同時に、EADSの取締役会長には主要株主であるアルノー・ラガルデール氏が就任、また、欧州中銀(ECB)のトリシェ前総裁が取締役に就任する。5年前にEADSとエアバスのトップ人事を巡る紛争があり、サルコジ仏大統領とメルケル独首相は、経営ポストを独仏間で均等に分割することで合意し、今回もこの合意に従い新人事が承認された。ガロワ、エンダース両氏は、EADSとエアバスの接近に前向きで、購入部門、情報処理部門はすでに統合済み、またはその途上にある。その一方で、ラガルデール新会長はエアバスとEADSの統合に反対する姿勢を表明している。
2012年01月27日 金曜日
朝一番カルフール、CEO交代の報道で株価急騰
仏食品小売大手カルフールのCEO交代が26日に報じられた。市場はこの報道を歓迎、同日にカルフール株価は7.46%の大幅上昇を記録して引けた。カルフールでは3年前に、主要株主であるアルノー・グループ(高級品大手LVMHのアルノー会長がオーナー)とコロニー・キャピタル(投資ファンド)の肝いりで、スイスの食品大手ネスレ出身のオロフソン氏(スウェーデン人)がCEOに就任したが、それ以来で同社業績は悪化の一途を辿っていた。仏国内市場では厳しい競争に直面、大型店の新コンセプト「プラネット」も不発に終わり、経営が傾いている。2011年に売上高は915億ユーロ、プロフォーマベースで1.6%の減収となっており、営業利益も20%の減益になる見通しで、同社株価は2007年以来で66%近く低下している。報道によると、新CEOには流通グループの仏ビバルトのジョルジュ・プラサ氏が就任する。ビバルトは靴や衣料の販売チェーンを展開、流通業界での経営手腕は高く評価されている。ただ、ビバルトは現在、LBOファンドの傘下にあり(チャターハウス、サガードなど)、プラサ氏自身も株式の10%(評価額は1億ユーロとも言われる)を握っている。LBOファンドの傘下にある企業の経営陣引き抜きには困難が伴うが、チャターハウスなど株主がカルフールに出資する可能性も取り沙汰されており、今後の展開が注目される。
日刊メディアダイジェストソニア・リキエル、香港のフン・ブランズが買収へ
仏アパレルブランドのソニア・リキエルは近く、香港のフン・ブランズ(Fung Brands)社に80%資本を売却する。従業員代表は25日にこの売却計画を承認した。リキエル一族は20%資本を維持、売却後も経営陣に留まり、親会社の支援を受けて国際進出を強化する。ソニア・リキエルは、家族経営・独立系のブランドとしてフランスに残る最後のメゾンの一つ。黒字経営が続いているが、2011年の売上高は前年並みの9000万ユーロに留まった。売上高の半分以上が仏国内に偏っており、国際展開の強化により、5年から6年後をめどに売上高の倍増を狙う。フン・ブランズは、香港の商社大手である利豊(リー&フン)の株主である豊一族が経営する。仏ロベール・クレジュリー(靴)とベルギーのデルボー(バッグ)の過半数資本を所有するが、いずれも創業者一族が出資を維持、経営陣に残っており、ソニア・リキエルも同じ方式で買収する。買収後の会長には、ルイ・ヴィトンやセリーヌで経営者を務めたフランス人のジャンマルク・ルビエ氏が就任、現在のナタリー・リキエル会長は副会長に就任する。「ソニア・リキエル」と「ソニア・バイ・ソニア・リキエル」の2ブランドを維持、革製品と靴の強化を図る方針。
2012年01月26日 木曜日
朝一番失業者数、2011年に15万人増
25日発表の職安統計によると、失業者数は12月に前月比で2万9700人の増加を記録、前月並みの増加が続いた。6月以降は8月を除いてほぼ同じペースで増加を続けている。年末の失業者数は287万4500人となり、2011年通年で15万2000人、率にして5.6%の増加を記録した。この増加率は、経済危機の影響が深刻だった2009年に比べると半分以下だが、2010年に比べると2倍の水準に上っている。2011年には、年頭以来で失業者数は持続的に減少したが、6月を境に増加に転じ、ユーロ圏債務危機の影響で雇用情勢は悪化の一途をたどっている。このペースが続けば、5月には失業者数は300万人の大台に乗る。統計発表のタイムラグで、大統領選挙前にはこの発表を回避できそうな情勢だが、失業増が今後加速する可能性も否定できない。なお、2011年には、50才超の失業者数が16%増加。増加数は8万3800人と、全体の失業増のほぼ半数を占めた。25才未満の若年失業者数も2.8%増加した。1年以上の長期失業者数は6.2%増えた。また、当該月に就労実績がある求職者を含めると、失業者総数は年末時点で427万700人(本土)となり、5.6%の増加を記録した。
日刊メディアダイジェスト仏大手3銀行が格下げに
スタンダード&プアーズは24日、仏大手3銀行の格下げを発表した。クレディアグリコル、BPCE、ソシエテジェネラルの3行について、長期債の格付けをAプラスからAへ1段階引き下げた。格付け見通しは「安定」とした。最大手のBNPパリバについては、長期債格付けをAAマイナスのまま据え置いたが、格付け見通しは「ネガティブ」とし、今後に仏国債の格下げを決める場合には連動して引き下げる方針を示唆した。このほか、政府系金融機関CDC(預金供託金庫)の格付けも、トリプルAからAAプラスに引き下げた。短期債格付けについてはA-1プラスのまま据え置いた。いずれの格付けについても、見通しは「ネガティブ」とした。今回の一連の格下げは、仏国債の格付けを引き下げたことに連動して決められた。国債格下げにより、システミックリスクに対する仏政府の支援体制の信頼性が衰えたことに由来する自動的な改定で、市場関係者らの予想に則した格下げとなった。格下げの発表を経て、ソシエテジェネラルは5.39%安、クレディアグリコルは4.07%安をいずれも終値で記録。BNPパリバも1.83%安となった。