一週間のフランス

2010年03月08日 月曜日

朝一番

サルコジ大統領、農業支援を約束

サルコジ大統領は6日、パリ市内で開催中の農業見本市を訪問、農業関係者との会合に臨んだ。大統領は例年、農業見本市の開幕に立ち会うのが通例だが、今年はこの出席を見合わせており、農民から批判を受けていた。大統領は会合の機会に、環境政策の費用便益分析を行う作業部会の設置を約束。大統領はこれについて、農民に対して環境保護に関して求める努力が、他のEU加盟国と比べて過度に高くないことを調べるのが目的と説明、環境基準を緩和する可能性に含みを残した。大統領はこのほか、経済危機に対応するため導入された農民向けの低金利融資について、予算を8億ユーロ上乗せして総額規模を18億ユーロに引き上げると発表、これにより、既に申請が出されている分については、すべて融資が認められると説明した。大統領はまた、欧州連合(EU)の共通農業政策(CAP)改革(2013年予定)について、域内産産品を域外からの輸入品よりも優先するという原則を導入しない限りは、EUによる補助金削減には応じないと約束した。

日刊メディアダイジェスト

ルノー、中国に工場建設を計画(プレス報道)

仏Challenges誌の電子版は4日、仏ルノーが近く中国に輸入子会社を設立するとともに、早ければ2013年にも中国に工場建設を計画していると報じた。労組代表との会合の際のルノー経営陣の発言として報じた。同誌によれば、ルノーは昨年SUV「コレオス」3000台を輸入販売した中国での市場テストに満足し、輸入会社を設立する気になった。またルノー経営陣は労組代表に対し、2013年にも中国で高級車を生産することが目標と語ったという。報道に対しルノーの広報担当は、ゴーン社長が2月初めに中国はルノーにとり目標ではあるが、先ず優先されるのはロシアとインドなどだと述べたと指摘した。社長は日産を通じルノー・日産アライアンスが中国に進出していることが、ルノーの中国販売の助けになるだろうと語っていた。一方、ルノーの販売部長は1月半ばに、中国については市場調査の段階にあり、生産投資を決定するかはいずれ判明すると述べていた。(KSM「日刊メディアダイジェスト」3月5日号より転載)

2010年03月04日 木曜日

朝一番

半導体産業、生産移転が続く

フィヨン首相は3日、地域圏議会選挙キャンペーンの一環でカン市を訪問した際、同市に工場があるSTエリクソンの労組代表と会談した。同工場は、半導体大手のSTマイクロと携帯大手エリクソンの合弁会社として114人を雇用、携帯向けのプリント基板を生産するが、労組側は同工場の閉鎖計画に反対している。国内では半導体関連の生産縮小が数年来進んでおり、最近では工場閉鎖や縮小の動きが目立っている。同じカン市ではNXPが昨年工場を閉鎖、トゥールーズのフリースケール工場も2011年に閉鎖が決まっている。業界団体SITELESCの統計によると、2008年の業界売上高は38億7100万ユーロで、2004年比で31.4%減少した。2009年には前年比で20%の大幅減を記録する見込みで、アジア競合との競争を受けて、国内生産の維持はますます厳しくなっている。国内工場は建設が古いだけに技術も古く、労働コスト格差(10%程度)もマイナス要因となるが、業界関係者らはそれにも増して、台湾、中国、シンガポールといったアジア諸国が、手厚い公的援助(シンガポールの場合、課税据え置き期間が最大10年間とされる)を認めていることが大きく作用している。このため、かなりの投下資本が必要な生産はファウンドリに任せて、欧州企業は研究と設計に専念する傾向が強まっているという。業界側は欧州及び仏での公的援助規則の適用を緩めて、公正な競争環境を整えるよう求めている。なお、サルコジ大統領は4日、産業振興政策について発表を予定している。

日刊メディアダイジェスト

PSAと三菱自動車、資本提携を断念

三菱自動車の益子社長と仏PSAプジョー・シトロエンのバラン会長は3日、ジュネーブモーターショーで会談し、資本提携を断念するとの共同コミュニケを発表した。現状では資本提携の条件が整っていないと判断した。ただし、業務提携は拡大する意向を確認した。PSAの別の発表によると、両社は業務提携拡大の一環として低価格車の開発で交渉中という。三菱とPSAは数年前から電気自動車とSUVで協力、また現在ロシアに共同工場を建設中。PSAは昨年12月に三菱と「戦略提携」を目指して協議中であることを認め、資本提携の可能性が浮上した。しかし、今年1月に経済紙レゼコーが、PSA資本の30.3%を保有するプジョー家が三菱の株価は高すぎると判断、また不利な資本提携によりPSAの経営権を失うことを危惧していると報じていた。三菱もその後、PSAとの協議は必ずしも資本提携に関わるものではないと指摘した。(KSM「日刊メディアダイジェスト」3月3日号より転載)

2010年03月03日 水曜日

朝一番

欧州委、遺伝子組み換えジャガイモの栽培を許可

欧州委員会は3月2日、独BASFが開発した遺伝子組み換え(GM)ジャガイモ「Amflora」の栽培と販売を許可する決定を下した。GM作物の栽培許可は1998年以来初で、EU域内で論議を呼ぶことは確実と見られている。今回の決定について欧州委は、安全性が確認されたことや、研究・イノベーション支援につながることを理由に挙げている。これと同時に、「Amflora」澱粉を原料とする派生商品を飼料として利用することや、米モンサントが開発した新型のGMトウモロコシ3種の販売も許可された。BASFでは、ドイツ、チェコ、スウェーデン、オランダの4ヵ国が「Amflora」の栽培を早期に決定すると見ているが、フランスはGM作物の栽培を凍結しており、「Amflora」の栽培も許可しない可能性がある。

日刊メディアダイジェスト

刑事訴訟法改正、関係者との協議開始

アリオマリ法相は2日、刑事訴訟法典の改正案を巡り、関係当事者らからの意見聴取を開始する。2日には司法官組合USMとの協議に臨む。政府は今夏前に法案を国会に提出したい考えで、2011年初旬の可決成立を目指している。改正の最大の争点は「予審判事」の廃止にある。予審判事は19世紀から続く仏司法制度の特徴の一つで、重要事件について裁判官である予審判事が任命され(予審裁判の開始)、捜査を経て、起訴・不起訴を決める段取りとなっている。改正法案は予審裁判制度を廃止し、検察が新設の「捜査・自由判事(JEL)」の監督の下で捜査を進め、起訴・不起訴を決める形が採用される。これに合わせて、法相の指揮下にある検察の独立性を守るという名目で、検察官に「不服従の義務」が新たに課せられる。これは、上層部から捜査中止を求められた場合に従ってはならないという規定で、捜査中止を求めることと、それに従うことは、いずれも犯罪として処罰の対象になる。改正案にはこのほか、当事者能力を拡大し、市民団体等に一定の条件で民事原告団となる資格を与える(公共の利益に毀損をもたらす犯罪について、当局が捜査中止等を決めた場合に提訴することを認める)との措置が含まれる。(KSM「日刊メディアダイジェスト」3月2日号より転載)

2010年03月02日 火曜日

朝一番

後を絶たない「ナイジェリア詐欺」

日刊紙リベラシオンは2日付で、「ナイジェリア詐欺」と呼ばれる各種の詐欺について報道した。同紙は最近の事例として、三行広告サイトを通じた「格安賃貸アパート」詐欺を紹介。連絡すると、「外国にいて身動きが取れない」、「物件を紹介する前に2ヵ月分の賃貸料相当の保証金を送ってほしい」と言われ、ウェスタンユニオンの振込先を通知される。もとより物件は存在せず、金も戻ってこない。同種の詐欺は様々な趣向を凝らして多数存在する。宝くじ当選や遺産相続、資金洗浄の手伝い、外国にある外車の安値転売など、様々な利得をちらつかせ、それを得るためには金が必要と持ちかける。不特定多数のターゲットを狙い、その中から被害者を見つけ出すという、いわば「大数の法則」に依拠しているところに特徴がある。「ナイジェリア詐欺」と呼ばれるのは、ナイジェリアが一つの本場であるためだが、近隣のアフリカ諸国でも広く行われている。数人のグループが家内制手工業的に取り組んでいるケースがほとんどといわれ、インターネットの普及で呼び込みのための手段が容易に利用できるようになったこともこの種の詐欺が蔓延する要因となっている。

日刊メディアダイジェスト

政府系ファンド、種苗大手リマグランに出資へ

政府系ファンドのFSI(戦略投資ファンド)は、種苗大手のリマグラン・グループに1億5000万ユーロを出資する方針を固めた。リマグランは農業共同組合が出資する持株会社で、傘下に種苗大手の上場企業ビルモランを擁する。ビルモランは2億ユーロの増資を計画しており、リマグランはこのうち1億5000万ユーロを引き受け、70%を超える出資率を増資後も維持する方針で、FSIから自ら出資を受ける1億5000万ユーロは、全額を増資引き受けに充当する。FSIが農業・食品分野に出資するのはこれが初めてで、出資後にはリマグランに取締役2人(総勢10人)を派遣する。リマグランのパジェス会長はこれについて、グループは経済危機の中でも直近年度に11.5%の増益(5800万ユーロの純益)を記録するなど、業績は堅調であることを強調、FSIからの出資の受け入れは、必要にかられてというよりは、財務上の余力を事業発展のための別のプロジェクトに振り向けるのが狙いと説明。具体的には、米州やアジアでの的を絞った企業買収の継続や、研究開発投資(現行年度は年商の14%に当たる1億4000万ユーロを予定)の増額などの方針を示した。同社は種苗では世界第4位につけるが、モンサント、デュポン、シンジェンタのトップ3との競合をにらんで、研究開発を特に重視している。(KSM「日刊メディアダイジェスト」3月1日号より転載)

2010年03月01日 月曜日

朝一番

暴風雨の被害、45人が死亡

2月28日までに欧州各地を襲った暴風雨「シンシア(Xynthia)」の影響で、仏国内では45人の死亡が確認された。被害はバンデ県からシャラント・マリチーム県にかけての海浜地域に集中、バンデ県のレギヨンシュールメールでは海岸の堤防が決壊して水位が急激に上昇、周辺地区の平屋に住む人々を中心に溺死する人が多かった。この日はちょうど満月で大潮に当たり、これに集中豪雨が重なったことが災いし、冬期の暴風雨の被害としては1999年12月の2度に渡る暴風雨に匹敵する規模に上った。このほか、暴風雨のため停電の被害が発生、28日夜の時点で50万世帯への電力供給が停止しており、完全復旧には数日かかると見られている。政府は28日夜に緊急対策会議を開き、被災地を自然災害地区と認定する方針を決定、消防向けの500万ユーロの追加予算の支出と堤防の修復・強化などの措置を合わせて決めた。

日刊メディアダイジェスト

パリ首都圏の住宅販売が回復

イルドフランス(パリ首都圏)公証人組合が2月25日に発表した統計によると、パリ首都圏の住宅販売(新築・中古とも)は2009年第4四半期に、前年同期比で44%の大幅増を記録した。経済危機の影響で、比較の対象となる前年同期に大幅減を記録していたことが一因だが、経済危機発生前の2007年第4四半期と比べても3%の増加を確保した。回復は、政府による住宅購入援助による新築住宅の販売増が牽引した。反面、通年での住宅販売は14万5310戸(うち2万2170戸が新築)と、前年比で8%、2007年比では23%の大幅減となっている。他方、第4四半期の中古住宅の取引価格を見ると、パリ市内では6250ユーロ(1平方メートル当たり)となり、前年同期比で3.9%の下落を記録。パリ首都圏全体では、2%から5.5%超の下落と軒並み値下がりが続いた。(KSM「日刊メディアダイジェスト」2月26日号より転載)

2010年02月26日 金曜日

朝一番

映画俳優のギャラ番付、首位はジャン・デュジャルダン

けさのルフィガロ紙は、2009年版仏映画俳優ギャラ番付を発表した。首位はジャン・デュジャルダン(440万ユーロ:作品当たりのオファー額、以下同じ)で、これにダニー・ブーン(300万ユーロ)が続いた。女優では、総合で3位となったソフィー・マルソー(290万ユーロ)、6位のマチルド・セニエ(210万ユーロ)、10位のオドレイ・トトゥ(150万ユーロ)が総合ランキングに入った。デュジャルダンは、フランス2局で1999年から2003年まで放映された6分間ドラマ「Un gars, une fille」で一躍有名となり、現在ではフランス映画界最大のスターとなった感がある。ダニー・ブーンは以前から人気のお笑い芸人ではあったが、2008年の大ヒット作「Bienvenue chez les Ch'tis」の監督・主演で映画界での地位も確固たるものとした。同作品で大ブレイクした俳優のカド・メラドも4位に入り(275万ユーロ)、「禿頭部門」ではフランスで最も稼げる俳優となった。全体として、これまで上位の常連だったジェラール・ドパルデュー、ダニエル・オートゥイユ、クリスチャン・クラビエなどが姿を消し(大御所は209万ユーロで7位となったジャン・レノぐらい)、新世代の台頭が目立つ。反面、2010年の見通しは、映画製作の主要な出資者であるテレビ局の経営不振も手伝い、スターへの金払いはこれまでよりも渋くなる見込みとされる。

日刊メディアダイジェスト

ホテル新等級制度、新プレートの除幕式

ノベリ観光閣外相は24日、パリ・マレ地区で新装開店した「ホテル・カロン」で、2009年7月22日の法律により導入された新たな等級制度で導入される新プレートの除幕式を行った。同ホテルは、独立系の新オーナーが買収後、改修を経てこれまでの星なしから新制度下で3つ星の認定を受けた。新プレートはワインレッドを基調に、白抜きの「H」の文字の下に星が並んで表示されており、2012年7月までにすべてのプレートが切り替えられる予定。新等級制度では、星の数で1から5まで5段階にホテルを分類。等級認定はこれまで通り任意制度だが、認定の期限を5年間に制限し(従来は期間がなかった)、プレートにも等級だけでなく、認定期間が合わせて表示されるようになった。また、超高級ホテルとなる5つ星については金色の特別なプレートが与えられる。(KSM「日刊メディアダイジェスト」2月25日号より転載)

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